嘔吐反射で歯科治療が難しい
- 開口量が小さい
- 舌が大きかったり、不随意運動が顕著である
- 首元の僅かな圧迫感も嫌がる(Yシャツのボタン、ネクタイ)
- 常にペットボトルなどで飲み水を携行している
- 異常絞扼反射を生じる過程でトラウマがある
- 異常絞扼反射を生じる過程でトリガーがある
- ブラッシングが困難な場合が多い(ニオイや反射)
- 多数歯齲蝕を有しているが放置している
- 中等度~重度の歯周病に罹患している
- 歯科恐怖症やパニック障害(広場恐怖)を併発している
- 全身麻酔
- 静脈内鎮静法
- 笑気吸入鎮静法
- 筋肉内鎮静法
- ブロック注射
- 東洋医学(歯科鍼灸+漢方)
- 認知行動療法
嘔吐反射は、口の中に何かが入ったときにオエッと反射的にえづいてしまう体の作用のことを言います。
嘔吐反射は本来異物を吐き出すために自然と体に備わっているものですが、過敏に反応しすぎてしまい歯科治療を安全に受けられないことがあります。
嘔吐反射の強い方の場合、静脈内鎮静麻酔をすることにより、嘔吐反射を抑えることが出来ます。
稀に静脈内鎮静法をしていても、嘔吐反射が出てしまうことがありますが、術後はオエッとなったことも憶えていませんので、不快な記憶が残らずに歯科治療を終えることが出来ます。
当院では、ドクター・スタッフ側もそれに対応しながら治療を行っておりますのでご安心ください。
嘔吐反射の主な特徴
嘔吐反射が強い方への主な対策
当院では主に静脈内鎮静法による管理を行なっております。
嘔吐反射が強い方のための歯科治療のポイント
無理な治療は行わない
かなり強い嘔吐反射の場合には「上喉頭神経ブロック麻酔」を行う
全顎的な治療では、治療の後を考え尽くす
治療が終わったとも健康的な体の維持は続きます。
そんな時、嘔吐反射の強い方は、歯ブラシをするときでさえも細心の注意を払われています。
嘔吐反射の方には、インプラントは無理におススメしません
嘔吐反射の強い方の中には一般的な口腔ケアが全くできないほどの方もいらっしゃり、そんな方にインプラントを無理におすすめをしても、その後のケアで長期的に困惑させてしまうという考え方もあります。
当院ではさまざまな選択肢から、とりわけ嘔吐反射の強い方へのご提案として、取り外しができる入れ歯を用いた口腔機能の回復をご提案するケースがございます。
嘔吐反射の方のための入れ歯治療
一方で、「入れ歯の方が嘔吐反射が出るのでは?」というご意見もありますが、当院がご提案しているのは無口蓋義歯(むこうがいぎし)と呼ばれる、お口の中の大部分を覆い隠さないタイプの入れ歯です。
支える範囲が狭くなるため、通常の入れ歯と比較して強度を保って制作するのが大変困難なものではありますが、嘔吐反射の強い患者さんにとっては大変快適にお使いいただけるものとなります。
また嘔吐反射を起こさせない工夫として、通常よりも少しだけ小ぶりに作ることも効果的です。
嘔吐反射の方は、親知らずを抜くケースが多いです
嘔吐反射の方は、親知らずを抜くケースが多いです。
ほとんどの方が8番目の親知らずまで歯ブラシが届いてない事が多く、虫歯で親知らず自体がボロボロになっているためです。
親知らずを抜いた後は、歯が7番目までになり、歯ブラシが楽でしやすくなり、日常の嘔吐反射も軽減されます。
インプラントケースにおいても歯を6番目までしかわざと入れない(7番を入れない)治療計画も可能です。
これにより、歯ブラシを置くまで届かせなくてよいので、日常の歯ブラシがかなり楽になります。
気持ち悪くないし、手入れも出来て、違和感が少ないので、喜ばれております。
まずはお気軽にご相談ください
当院ではこのような配慮と経験を重ね、数多くの強い嘔吐反射で生活に影響の出ていらっしゃる患者さまの診療を行ってきました。
今まで強い嘔吐反射のために歯科治療を受けることが出来なかった方でも、まずは一度ご相談にいらしてみていただければと思います。